福島県浪江町に帰らず空き家の実家を売却するときの注意点は?
2011.3.11に発生した東日本大震災の影響で、
福島第一原子力発電所も被災をしてしまい、
放射能が漏れ出してしまいました。
結果的に、最も近くにあった福島県浪江町の人たちは
全員が街を離れて避難をすることになりました。
結果的に町の人口は0人になりました。
2017/3/31には6年ぶりに避難指示が解除され
浪江町に戻れるようにはなっているのですけれども、
浪江町の人たちはすぐに帰ろうかどうかためらっているのが
現状です。
仮に、今後、二度と浪江町に戻らず、
浪江町にある空き家になった自宅は売却をすることになった場合は、
どんなことに注意し、どう対処するべきなのでしょうか?
福島県浪江町の空き家の状況がNHKスペシャルで紹介
東日本大震災前の浪江町は、人口約15000人の町にしては人が多く住む
人々の絆も深い、お祭りなども開催される町でした。
避難指示がでてから町の人口は0になり、6年経過した
2017.3.31に避難指示が解除されて、福島県浪江町の人たちも
帰還できることになりました。
しかし、2017年4月末時点で浪江町に戻ったのはわずかに
193人であることが紹介されています。
そして、空き家だらけの市街地には人間ではなく、
イノシシ、ハクビシン、アライグマなどが住み着くような街になっていることが
紹介されています。
浪江町の自宅に帰らない理由とは?
NHKの浪江町住民アンケートによると、
浪江町に帰ろうとするときに心配になこととして、
- 買い物の利便性
- 野生動物(イノシシ、アライグマ、ハクビシンなど)への不安
- 医療介護環境
- 放射線量
- 住宅汚損・劣化
の順番に生活上の不安や問題があがっています。
特徴的なのは、放射線量が大丈夫なのかという点だけではなく、
イノシシが市街地に住み着いてしまったことで
怖い思いをしている点です。
空き家だった家に帰るなら、超音波で獣害退治をする
機器も必要なくらいでしょう。
また、除染は行っているものの、
自宅の中に入ってきたホコリに放射線が基準値未満ながらも、
比較的高い数値を示したお宅もあったことが
NHKスペシャルで紹介されました。
いろいろな不安を抱えながらも、浪江町に帰ろうとうする場合には、
空き家にした家の扱い方は
- 解体して、新築を立て直す
- 綺麗にハウスクリーニングやリフォームをする
といった選択になります。
避難先での仕事や学校、人間関係もあり、
もう帰らないと決めた人にとっては
売却をするという選択肢も出てきます。
浪江町に帰らないと決定し、売却する場合の注意点は?
もしも、浪江町にある自宅を売却するとしたら、
どのように対処するべきなのでしょうか?
空き家になった自宅は人が住まなくなったというだけで
劣化しています。
さらにはイノシシやアライグマなどが自宅の一部を破壊したりなどの
被害があるお宅もあるようです。
室内の放射線量も気になるところです。
浪江町に放置した空き家の荒れ方には差があるので、
対処法はいろいろです。
考えられる方法としては、
- 何も手を入れずに、そのままの状態で売却する
- 放射線量が気になる人のことを考慮してハウスクリーニングをする
- ハウスクリーニング+リフォームもする
- 解体して更地にしてしまう
といったことが考えられます。
何もせずに、そのままの状態で売却する場合にも、
中の荷物などは空っぽにして生活感をなくする程度の努力は必要です。
売却するときに放射線量についてはどのように説明するのか?
売却する時には室内の放射線量がどの程度なのか
基準以内なのか基準を超えているのかを
明確にしたほうが無難です。
(後で、隠れた瑕疵として損害賠償請求をされないように)
ハウスクリーニングによって床やキッチンなどの
ホコリについた放射線は取り除かれます。
ただし、気になる方は、壁や天井のクロスを張り替えたり、
和室の畳を新床にするなどのリフォームをすることを
したほうが無難であることも告知したほうが
いいでしょう。
野生動物が空き家に住み着いてないかも調査もするべき!屋根裏、床下の点検を
福島県の浪江町に限ったことではないですけれども、
空き家になると屋根裏に
コウモリやアライグマが住み着いてしまうことがあります。
アライグマの糞に含まれるアライグマ回虫は人体への影響が大きいので、
健康被害も心配されます。
売却すると決めたら、屋根裏にコウモリ、アライグマが生息していないかを
専門業者に依頼して確認するようにしましょう。
もちろん、コウモリやアライグマが屋根裏に住み着いたいた場合は
専門業者に駆除してもらうことが必要です。
過去にはコウモリが屋根裏に大量に住み着いていた中古住宅の売買では、
売り主に対して、コウモリの駆除とコウモリの糞の除去費用として、
損害賠償額(約112万円)が確定した裁判の判例があります。
屋根裏部屋に住み着く可能性がある動物には、
- コウモリ
- アライグマ
- ハクビシン
- たぬき
があります。
たぬきは床下に住み着く可能性もあるので、
シロアリ被害の有無を確認する意味でも、
床下の状態がどうなっているのか専門業者にもぐってもらい
調査、確認してもらい、写真なども撮ってもらうと尚良いでしょう。
売り渡した後で裁判になったりすることを回避できます。
浪江町は必ず復活します!住みたい人に空き家を売却も活性化の手段
浪江町は残念ながら2017年時点では帰る人は
非常に少ない状況です。
もう帰らないで欲しい人がいるなら売却してしまおう
という動きが今後出てもおかしくありません。
でも、浪江町は消滅したり、廃墟になったりなどはないと
長期的な視点では考えられます。
参考記事⇒避難指示解除後、気候がよい楢葉町再生に向けて帰還しない理由とは?
イノシシが山に帰ってくれて、放射能汚染の心配も解消される日が
来ます。
町内には少しずつ活気が戻ってくるはずなのです。
東京を中心とする首都圏に避難した人が多いはずですけれども、
浪江までは日帰りで往復できる距離です。
北海道の最北端の町のような寒さや同じ東北でも
日本海側の大雪が降るような地域でもありません。
関東や北関東に近く非常に住みやすい気候で、
なおかつ海に近いのですから、
住みたいという潜在的なニーズがある街です。
浪江町を活性化し、復興するためにも、
あえて、住まなくなってしまった空き家を欲しい人に
売却して住んでもらうということは
悪い選択ではないはずです。
タウンライフ不動産売買などの、
無料の一括査定サイトを活用して、
まずは、不動産がどのくらいで
売却できるのか
見積もりを取得するところから
スタートしてみてはいかがでしょうか?