屋上庭園にするデメリットは雨漏り、維持費、使い勝手の悪さ!



東京都中央区銀座にある公園をつぶして、

待機児童対策として鉄筋コンクリート造平屋建ての保育園を建築して、

屋上を公園にする案が検討されているといいます。

 

待機児童解消も大切ですが、地上に公園があることも

大切です。

 

また、屋上庭園という考え方は貧しくてせこい考え方で、

デメリットも多いです。

 

何のために都市計画はあるのでしょうか?

 

商業地域にわざわざ幼稚園や保育園を導入せずとも

いいはずです。

 

公園をつぶしてしまうなら、銀座という場所にあった使い方が

より東京都として有益な利用方法になるのです。

 

 

銀座での鉄筋コンクリート平屋建て、屋上公園も東京ならではの発想!ただし用途区域も考えて

 東京・銀座の中央区立水谷橋公園に保育所を建て、

屋上部分を公園にする立体化計画が進んでいる。

区は「全国でも初めてではないか」としている。

待機児童問題の解消に向けて保育所増設の必要性が高まる一方、

都心に新たな保育所用地の確保は難しいため、

中央区が公園の立体化でニーズに応えようと編み出した。

 水谷橋公園は銀座のオフィス街にある約760平方メートルの長方形の公園。

首都高速の高架そばで、周囲はオフィスビルが建ち並ぶ。

遊具はないが、昼時には樹木に囲まれたベンチでサラリーマンが休む姿が見られる。

 詳細な計画は今後詰めるが、鉄筋コンクリートの平屋を建設し、

認可保育所を開設して屋上に遊具を設置したり、園内に記念樹を植えたりする構想だ。

保育所は80人規模で、週末に区外から集まる買い物客のため一時預かり所も併設する。

 今年度の補正予算に保育所整備の調査費用として約1120万円を計上している。

17年度に着工し、19年4月の開設を目指す。

出典:<東京・中央区>公園を立体化、銀座に保育所

 

都民の待機児童解消の要望があるのは理解できますが、

何のための都市計画や用途区域が設定されているのかを

考えた方がいいでしょう。

 

銀座に敢えて保育所を作ららなくても、

いいという話です。

 

子供ながらに銀座の保育所に通いたくないのでは?

 

屋上庭園にしたがるビルオーナーは十分な土地がないのが原因!

公園の敷地面積はわずかに、760平方メートル(229.9坪)

にすぎません。

 

この余裕のない狭い土地で保育所を計画するために、

屋上庭園の発想が生まれてしまいます。

 

オフィス街なら、オフィス街によりマッチした用途の建物を

建築する方がましです。

 

屋上庭園は雨漏りのリスクをより高める!

今後、鉄筋コンクリート造平屋建ての保育所が完成して、

屋上を公園にする屋上庭園式のビルをつくったとしたら、

 

雨漏りの高いリスクを抱えることになります。

 

ビルやマンションの屋上がある建物は定期的な

防水塗装が必要になります。

 

屋上を公園にしてしまうと、定期的な防水塗装が

できないということになりますから、

 

雨漏りしてきた段階で屋上にあった公園を撤去するということになり、

今現在の計画は頓挫するということになりかねません。

 

また、建物の雨漏り防止にかかる維持費は区民、都民の

税金負担になってきます。

 

一般住宅でも屋上庭園は最上階までいかないと庭がないために

維持メンテナンスがおろそかになっています。

 

屋上庭園を撤去して雨漏りを治した!デメリットは住宅の劣化と修理費用の負担

一般住宅を鉄筋コンクリート造3階建てで建築したあるオーナーですが、

1階部分を店舗にして、2階3階部分を居住スペースにしました。

 

4階部分は屋上庭園と洗濯機置き場、浴室を設置しました。

 

洗濯をするのにわざわざ、2階のリビングから4階まで上がる必要があるのと、

屋上に洗濯物を干す手間がデメリットです。

 

4階部分の庭を眺めながら風呂に入れる贅沢は

あるものの、風呂に入るのに4階まで上がるのも面倒です。

 

さらには、住んでから10年ほど経過してから3階部分に雨漏りが

発生してきました。

 

結局、新築後15年ほどして我慢できなくなり、

雨漏りを修理することになったのですが、

 

屋上庭園の庭木の根がコンクリートに穴をあけていたのが原因と

判明して、屋上庭園をすべて撤去して雨漏りを止めました。

 

雨漏りにかかった費用は250万円です。

 

たかが20坪程度しかなかった屋上ですが、

建蔽率100%の商業地域で敷地を目いっぱいに使って

庭を造る余裕を持たなかったために起きた悲劇です。

 

鉄筋コンクリートは雨漏りをすることで、鉄が錆びますから

ビルの劣化が促進されてしまう点も大きなデメリットです。

 

屋上庭園は商業地域内での苦肉の策!維持費は高額になる!

以上をまとめると、屋上庭園を造ろうとするのは、

商業地域など土地がもともと狭い場所で庭が確保できない場合に多い

アイディアです。

 

一見、ビルの屋上に庭をつくるのは合理的にも見えるのですが、

雨漏りをした時の庭の撤去費用や修繕費用を考えると、

 

非常に高くつくことになってしまいます。

 

また、雨漏りをさせることは建物を劣化させるという点でも

デメリットは大きいです。

 

⇒ゲリラ豪雨で雨漏りしやすい家の見分け方とは?屋根の特徴で住宅選びを!

どこか別の場所に土地を買って、

庭いじりを楽しむ方が合理的でしょう。

 

銀座に公園をつぶして保育所を建てて、

屋上を公園にするというのも失敗する発想ではないでしょうか?

 

失敗のつけは、区民、都民の税金での負担になります。

 





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