大腸がんにオプジーボが効いた!NHKスペシャル「精密医療」で放送!
今、新薬の開発が望まれる分野はがん治療薬です。
1年間にがんを発症するひとが100万人を超える時代になり、
発がんする可能性が日本国内で欧米並みに高まっているからです。
NHKスペシャルでは
「“がん治療革命”が始まった ~プレシジョン・メディシンの衝撃~」
と題して、先端医療開発センターでの
プレシジョン・メディシン(=精密医療)の取り組みが
報道されます。
具体的には、手術不能の末期的な大腸がん患者に
オプジーボを投与して効いたという
事例が紹介されています。
「“がん治療革命”が始まった ~プレシジョン・メディシンの衝撃~」NHKスペシャルで
NHKスペシャルではがん細胞の遺伝子解析によって
効果が上がる薬を選択していく手法として、
先端医療開発センターで行われている
プレシジョン・メディシンのプロジェクトが紹介されています。
先端医療開発センターでは、
「SCRUM-Japan(スクラム・ジャパン)」を結成して、
遺伝子異常にあった薬や診断薬を開発するプロジェクトです。
参加している企業は大手製薬会社です。
アステラス製薬株式会社
アストラゼネカ株式会社
Amgen Inc.
エーザイ株式会社
MSD株式会社
小野薬品工業株式会社
協和発酵キリン株式会社
第一三共株式会社
大鵬薬品工業株式会社
武田薬品工業株式会社
中外製薬株式会社
日本イーライリリー株式会社
ノバルティス ファーマ株式会社
ファイザー株式会社
メルクセローノ株式会社出典:スクラムジャパン
先端医療開発センター(プレシジョン・メディシンのプロジェクト)問い合わせ先
住所:〒277-8577 千葉県柏市柏の葉6-5-1
電話:04-7133-1111(代表)
URL:http://www.ncc.go.jp/jp/ncce/access.html
大腸がんの腫瘍が縮小!オプジーボが効いた!
NHKスペシャルでは、具体的な事例として、
進行した大腸がんを患う48歳の男性の例を取り上げています。
4度もの再発を繰り返して、手術が不能になっていました。
この患者さんに対して、皮膚がんの一種であるメラノーマに
使う抗がん剤を投与したところ、腫瘍が43%も縮小して、
職場復帰をしたという事例です。
メラノーマに使う抗がん剤とは小野薬品が開発した、
オプジーボです。
つまり、大腸がんの患者さんに対してオプジーボが
効いたという事例なのです。
ただし、オプジーボは2016年現在、
大腸がんに対しては
保険適用として承認はされていません。
医師の判断での自由診療の範囲では
投与されることは可能です。
オプジーボについては、
⇒抗がん剤=オプジーボ治療ができる病院は?大橋巨泉 11年闘病生活で夢の新薬を期待!
をご参照ください。
オプジーボの大腸がんの臨床試験状況は?
ところで、オプジーボはどんなガンに効果があるのでしょうか?
オプジーボの創薬アイディアを持っていた
本庶佑先生はすべてのがんに効くはずである
という考えを持っています。
参考記事⇒ノーベル賞候補 本庶佑京大名誉教授はオプジーボ開発で慶応医学賞受賞!
オプジーボが国に保険適用として効果のある薬として
承認されているのは、
- 悪性黒色腫
- 非小細胞肺癌
- 腎細胞癌
です。(2016年11月現在)
(保険適用は拡大中です)
つまり、大腸がんを含むその他の
がんについては、まだ効果が認められたわけではなく、
承認を受けていません。
しかし、小野薬品は効果が認められる可能性が高いガンから
順番に臨床試験を実施して、
ブリストル・マイヤーズと共同で臨床試験を実施中です。
大腸がんについては、まだ、
フェーズⅠ/Ⅱ の段階です。
今後には期待ができるかもしれません。
オプジーボは徐々に適用範囲が広がりつつ有りますけれども、
医療現場でのオプジーボの効き目について書かれた
本も出版されています。
日本経済新聞社が取材を重ねてオプジーボの効き目や
副作用などについて書かれた「免疫革命 がんが消える日」
も参考になるかもしれません。