競売物件の占有者を「追い出し」という発想で明渡し交渉すると失敗に?



競売物件を落札するときには3点セットに空家なのか、

占有者がいるのかが記載されています。

 

実際に、落札されたときにも未だに占有者が引っ越しをしないまま

住んでいる場合は多いものです。

 

競売物件の占有者は大抵の場合は、所有者やその家族で、

競売をネタに占有をするような反社会勢力でないのが一般的です。

 

不幸にも、これまですみ続けてきた家を競売によって

失うことの悲しみはその本人でないと

わからないはずです。

 

自宅が競売で落札されて、落札人に面会するときというのは、

ピンチに遭遇するようなものかもしれません。

 

競売物件の落札人は困り果てた占有者に対しては、

追い出し」をするという考え方をしてしまうと、

大変なことになってしまう場合もあるのです。

 

 

競売の力関係は明らかに落札者が強く、債務者や占有者は弱い

競売物件を落札して物件を安く仕入れをする目的の場合は、

落札人は転売して利益を得ることが最終目標です。

 

競売物件を取得後にリフォームに取りかかる前には、

占有者がいれば、明け渡し交渉をして、

引っ越しをしてもらう必要があります。

 

明け渡し交渉をする際に理解しておきたいのは、

競売を落札した人は経済的にも、競売のしくみの上でも明らかに

優位な立場にいるということです。

 

逆に、競売になってしまった家に住んでいた占有者は

お金の工面がつかずに、ローンの返済ができなくなった人たちです。

 

占有者は十分な貯金などもあるはずがなく、

家を失ってしまい、失望のどん底にいるために、

精神的にも経済的にも弱い立場であることを

理解しておきたいものです。

 

競売物件の占有者を「追い出し」するのではなく、自力での引っ越しをうながす

明け渡し交渉をする際には、占有者を「追い出す」という発想は、

落札人中心の考え方になります。

 

まずは、競売になってしまった経緯など、

身の上話を聞くところからスタートして、

占有者の気持ちを理解することが大切です。

 

競売になったのは突き詰めると自業自得ではあるものの、

 

  • 引っ越しの費用がない
  • 引越し先が見つからない
  • 不動産屋に競売になったと言ったら警戒され審査が通らない

などの現状をまずは

理解して、悩みを聞いてあげることが大切です。

 

追い出しをするのではなく、事情を理解した上で、

引っ越していただくという流れを作るべきです。

 

ただし、占有者が反社会的勢力であったり、

悪意のある占有者の場合には、

 

強制執行の手続きをして、事務的に明け渡しができる点が

競売のメリットではあります。

 

追い出しという考え方で明け渡しをして、占有者を追い詰めた失敗事例

追い出したいからと言って、

出ていかなければ、強制執行の手続きに入ります

というような事務的な対応や、

高圧的な態度は明け渡しの失敗の元になりかねません。

 

高圧的な態度で占有者を追い詰めて、

その後、競売物件に住んでいた人が、

自ら命を絶ってしまった失敗事例があると

ある競売を手がける会社社員から聞いたことがあります。

 

引っ越したいと思っていても、

金もなく困っている人に対して、

 

引っ越しの費用の一部でも援助するような

助け舟もないだけではなく、

 

 

引っ越しできなければ強制執行をして

断行という形で家の中ものを強行に出させてもらいますというような

説明では、将来を悲観するのは当たり前です。

 

ましてや、相手が占有者といえども、

「出てってください」

ヒステリックに繰り返し主張するなるなど論外です。

 

明け渡しの失敗で競売物件が自殺物件になってしまうと、

損をするのは落札人ですし、

人道的に考えてもかなり問題です。

 

占有者へは経済的な援助と優しさで、引っ越しを促すこと

さっさと出ていって欲しいというのが本音であっても、

同じ人間ですので、

困っている人には優しく対応するべきです。

 

できれば、引越し費用を一切渡さないという冷たい対応ではなく、

一定の上限を決めておいて、

なるべく引越し費用の一部を出してあげたいものです。

 

 

 

優しい対応をとりながらも、

基本的には競売になった債務者は

ローンの支払をするとうい約束が守れなかった

相手であることだけは覚えておきたいポイントです。

 

引っ越しが完了して、家の中が空っぽになったことを

見極めた上で、

お金を渡してあげましょう。

 

競売の占有者が明け渡し交渉に追い詰められて困ったときは?

競売の流れの中で債務者を保護するような法的手続きは

ほぼありません。

 

競売の落札人に家が渡るように仕組みが作られています。

 

ですけれども、引っ越しできずに困っているときには、

裁判所に訴えるなどの方法ではなく、

人道的な見地で、住民を保護してくれる市町村に

相談してみるべきです。

 

市町村の公務員は公営住宅を紹介してくれるだけではなく、

競売の落札人に対して、

引っ越し費用を30万円程度だしてくれないかなど、

交渉してくれる場合もあります。

 

競売になった以上、家は明け渡すべきですけれども、

「追い出された」と感じるような

酷い経験はしたくはありません。

 

また、家の中にあるもので、引越し先に持っていけないものが

非常に多いはずなので、

リサイクルショップを活用して

できるだけ換金して、ゴミ処分をしたいものです。

 

競売になった人は貧乏人と思うかもしれませんけれども、

金遣いが荒い場合もあって、

 

ブランド品などお金に変えられる場合も多々あります。

 

引っ越し前の荷物の片付けには、

ブランド買取専門/バイセル などのサイトも

利用価値がありそうです。

 

 





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