トラツグミの珍しい鳴き声は縁起悪い?ピーヒョウと夜になぜ鳴く?



朝早くに公園を散歩すると雀などの小鳥が公園の芝生をつついて餌を食べている光景があったりするように、

大方の鳥に対するイメージは朝早くから夕方まで活動するというものです。

 

フクロウはカラスが寝静まったあとに活動をするので夜行性の鳥ではあるものの、

フクロウの姿を見ることはほとんどないですし、鳴き声はめったにきくことはありません。

 

ですので、「普通は鳥の鳴き声は朝から夕方に聞こえるもの」というのが

人様にとってスタンダードだと感じられています。

 

にもかかわらず、常識をくつがえしているのがトラツグミという野鳥です。

 

しかも、真夜中で人々が寝静まったあとでも鳴いていて、

ピー ヒョー」というブランコが繰り返し揺れるときのような音を出すので、

非常に不気味な気味悪い感じさえします。

 

大昔の人が気味悪い鳴き声の正体が雀の仲間の野鳥だったとは知らず、

空想上の化け物の鵺(ぬえ)と呼んで恐れたのも無理はありません。

 

トラツグミの鳴き声を聞くと縁起が悪いと言われていたこともあるようなのですが、

本当なのでしょうか?

 

また、トラツグミはなぜ、夜に鳴くのでしょうか?

 

本当にトラツグミの夜のさえずりは

何かの予兆なのでしょうか?

 

 

ブランコが揺れるような音で鳴くトラツグミのさえずりはいつ聞こえる?

「ピー ヒョー」と金属の摩擦音のような鳴き声の正体はトラツグミのさえずりなのですが、

鳴きはじめるのは夕方の明るい時間帯ではなく、完全に日が落ちて暗くなってからです。

 

そして、夜の12時をまわって、夜の1時、2時、3時でもまだまだ、鳴き続けています。

 

かなりの長時間鳴いているとうのも特徴的です。

 

そして、真夏の8月上旬では朝の4時すぎともなるとそろそろ、外は明るくなってくる時間帯なのですが、

少し暗さも残っている時間帯でもあります。

 

午前4時代という早朝の時間帯でもトラツグミはまだ、鳴いているときもありました。

 

もちろん、完全に明るくなった7時すぎともなるとさえずりは終わっています。

 

トラツグミは夜から朝にかけて鳴き続けるということになります。

 

そして、朝方については何時になったら泣き止むというより、

どんよりと曇った暗い朝だと、いつもより長く鳴いているという感じです。

 

トラツグミはなぜ夜鳴くのか?

トラツグミは野鳥の1種にすぎません。

 

鳥類の研究者として知られた元京都大学教授の川村多実二先生の著書

自然読本 野鳥~Amazon

の中で、鳥がなぜなくのかを次の3つに分類しています。

 

  1. 地区宣言歌(縄張りの宣言)
  2. 恋愛歌(雄による雌への求愛)
  3. 浮かれ歌

鳥の鳴き声を完璧にどのような意味なのかを判別することは無理としても、

縄張りを主張している様子だとか、

求愛をしているのだ

といった程度の判別がつく動物学者もいるようです。

 

トラツグミの「ヒー ヒョー」と繰り返されるさえずりについても、

川村先生が3つに分類したさえずりの意味のどれかにあてはまるはずです。

 

トラツグミの不気味な鳴き声は縁起が悪い?

トラツグミの「ヒー ヒョー」という鳥のさえずりとは思われない

不気味な繰り返し音を聞くと、

 

不幸や不吉なことがおきる前兆ということで

縁起が悪いと言われていた時代があったようですけれども、

川村多実二先生は著書の中で、はっきりと、迷信だと言い切っています。

 

カラスの鳴き声は縁起が悪いのと同じで、トラツグミのさえずりも縁起悪いのでは?

カラスのカーカーという鳴き声を聞くと、「カラス鳴きが悪い」という言い方があります。

 

実際に私も身内から「カラス鳴きが悪いから気をつけろ」という風に

カラスが何かを予言しているかのようにいわれたことがあります。

 

要するに縁起が悪いと。

 

自然読本 野鳥~Amazon

という本では、

野鳥生態写真家の「周はじめ」氏がカラス鳴きは縁起が悪いという言い方について、

カラスに予知能力はなく、根も葉もない事だと否定しています。

 

 

野鳥整体写真家と言われただけあって、カラスについては

鳴き方によって何種類かの意味があることも突き止めているようなので、

カラスの生態を知りたい方は是非、周はじめさんの古書を読んでみてください。

 

カラスと同様に、トラツグミについても、気味が悪い鳴き声がしたからといって、

不吉だと思う必要ななさそうですね。

 

 

トラツグミは雀に似た習性?

 

私は深夜にトラツグミの鳴き声を最近になって初めて聞くようになっただけで、

昼間にトラツグミの姿を目撃したことはありません。

柿の木

そこで、トラツグミがどんな姿をしているのか、

野鳥の本をみてみると、トラツグミは落ち葉の裏にかくれている虫を食べてみたり、

柿の木になっている柿の実をついばんでいるショットが掲載されていました。

 

つまり、トラツグミもどこにでもいる雀とよく似た餌のとり方をしているということです。

 

トラツグミの写真は野鳥の本には必ず掲載されていますので、

是非とも参照してみてください。

 

ピーヒョウとなくトラツグミの鳴き声を観測したのは秋田県

今回トラツグミの鳴き声を初めて聞くことになったのですが、

どこにでもいるものではない気がしています。

 

今回は秋田県の山奥で生まれてはじめてトラツグミの不気味な鳴き声を

聞く機会を得ました。

 

周辺には家はまばらな山間の農村地帯です。

 

最近、一軒の家が空き家になり、その家の敷地には柿の木を含めて木が何本かあるのですが、

ヒトケがなくなった屋敷をトラツグミがすみかにしはじめたのかもしれません。

 

 

 





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