求人詐欺で残業代とプライベートな時間が搾取!未払い残業代を獲得するには?
大手企業の内定は就活の解禁と同時に早めに確定していきます。
就活がなかなか終わらない状況になると、
応募する企業は中小零細企業になってきます。
中小零細企業もいい人材を確保しようとして、
大手の内定が出そろった後が、本番と考えています。
就活が辛いからと言って、ブラック企業にはまるのは
避けたいところです。
というのも、ブラック企業には内定後、あらかじめ提示されていた給与の基本給が
変更される求人詐欺があるので注意が必要です。
求人詐欺によって残業代とプライベートな時間を搾取される構図について、
見ていきます。
求人詐欺とは何か?今野晴貴の著書『求人詐欺 内定後の落とし穴』をよく読んで危ない企業を避けていく!
求人詐欺という表現は、今野晴貴氏によって大きく取り上げられている
ブラック企業の求人の実態を明らかにした言葉です。
本の表紙には「話が違う!!」と書かれているように、
求人をするときの基本給が18万円と提示されていたのが、
内定後に初任給を受け取ると、14.5万円になっていて、
3.5万円も減っている事例があるのです。
応募する段階では、給料月額は固定部分が18万円と記載があっても、
固定給18万円=基本給14.5万円+残業代引当金3.5万円
という風に内訳になっているわけです。
確かに、18万円の固定給であることには
間違いがないのですが、
残業を35時間することが前提になっているような
計算の方法であるわけです。
就活がなかなか終わらないと辛いところですが、
入社してからストレスがたまる職場も避けたいところです。
前もって、『求人詐欺 内定後の落とし穴』を
読んでおくことをお薦めします。
「不適切ではあるが、違法ではない」。これって、ブラック企業の主張とまったく同じ。日本には労働時間の上限規制はなく、最賃も低い。だから、正社員の月給20万に80時間の残業代を込みにする、という恐ろしい方法も「合法」なのである(実際に、今も大手がやっている)。脱法が正義なのだろうか。
— 今野晴貴 (@konno_haruki) 2016年6月7日
求人詐欺が行われる会社の特徴とは?残業代だけでなく、プライベートな時間も搾取される
求人詐欺が行わる会社の風土は、
残業代を支払わずに、サービス残業を確保する目的があります。
会社の特徴は長時間労働が当たり前のような職場が多いのが特徴です。
住宅や不動産会社に限らず、飲食店など
サービス業に多いかもしれません。
しかも、経営者としては、経営上、社員からの残業代未払いの請求を受ける
リスクを避けるための当然の方法だと確信しているようなので、
従業員としては困った問題です。
経営者自らが残業代引当金を固定給に盛り込むような方法を
自ら考える人も言えれば、
税理士や社会保険労務士などの提案によって
対策を講じる人もいます。
具体的に職場環境はといえば、
本来は9時~18時までが働く時間帯(定時)とされていますが、
夜の8時(20時)~9時(21時)まで仕事をするのは当たり前という
職場環境があるのが特徴です。
つまり、毎日、9時~20時まで12時間拘束されて、
仕事をする必要があります。(休憩1時間として)
寝る時間を7時間確保して、
自宅と職場の移動時間を1日2時間とするとしたら、
仕事以外のプライベートは、
24時間−12時間(職場拘束)−7時間(睡眠)−2時間(通勤時間往復)=3時間
だけです。
プライベートの時間が3時間で、一人暮らしなら、
買い物をして、食事をしたりして、
洗濯をしてすべてをこなす必要があります。
しかも、残業代はあらかじめ固定給に含まれているので、
支払われるのは残業代の引き当てを越える部分でしかないというのが理屈です。
求人詐欺を行う企業は年間休日日数が少ないのが特徴
さらに、求人詐欺をするような会社は年間休日日数も少なくなる
傾向にあります。
仮にサービス業の会社の場合は、土日、祝日が出勤日になります。
完全週休二日制も実施しているかは怪しいところが
実に多い状況です。
年間休日にして100日は切ります。
普通の会社が完全週休二日制なら、
祝日を除いても104日の休日が得られる
のですが、この104日さえ満たされないことが多いです。
つまり、求人詐欺をする会社に入社してしまうと、
会社の仕事だけで人生が完結してしまうという
ストレスフルな状況に陥ります。
ブラック企業ではワークライフバランスなんて、言っても
笑われるのが落ちでしょう。
求人詐欺の弊害を解決して、未払い残業代を回収にする方法がある?
求人詐欺の弊害は、仮に、退職してから未払いの残業代を支払うように
主張をしても、残業代引当金の部分については
会社側の主張が通ってしまうので、
残業代の未払いについては金額が低くなってしまうという
弊害もあります。
しかし、残業時間について正確に証拠を会社側に突きつけられるなら、
未払い残業代は直近の2年間分については会社に支払いを要求することが可能です。
未払い残業代請求 法律実務マニュアルといった本も販売されているので、
証拠を集めて会社に残業代未払いを自力で請求することもできます。
自分ではちょっと難しいと感じる方は、
交渉に長けている労働問題に強い弁護士に
相談して、プロに任せることが
未払い残業代を獲得する近道だったりします。
(成功報酬の支払いは必要ですが)
会社で勤務していた労働時間を明確にできる方は給料明細などの資料を用意して
弁護士にどのくらい未払い残業代が獲得できる見込みがあるのかを
相談してみてはいかがでしょうか?
勤務時間会社や経営者に対して、弁護士が介入することで、
ブラックな考え方を正していくことできますし、
未払い残業代を法的に回収することができる方法です。
求人詐欺を許す社会を変えていくためにも、
一人ひとりが弁護士を利用して主張していく時代です。