松の木を自力で抜根してみた!道具とやり方を紹介
敷地内の庭などにある樹木は好きな人にとっては
手入れも楽しいのでしょうけれども
大きくなってしまうとなにかと
邪魔な存在になってしまうこともあります。
木は巨木になってしまうと自力での伐採や抜根は
不可能になってきます。
木は伐採や抜根をする場合には通常は業者に依頼することになるでしょうけれども、
高く売れるような欅やヒノキの巨木であれば売却代金で伐採費用を支払うことができますが、
普通の樹木の撤去は費用がかかるのが普通です。
私の場合は自宅の敷地内にまだ、2メートルにもなっていない
人の身長程度の大きさの松の木を撤去することにしました。
松の木はまだ巨木になっていないので、業者には頼らず費用をかけずに、
自宅にある道具を使って自力で抜根まですることができたので、
具体的に抜根のやり方を紹介していきましょう。
松の木を伐採ではなく抜根することにした理由
いろいろな中古物件の売買の仕事をしていると、
中にはシロアリの害にあっている住宅をみかけます。
シロアリの害にあっている住宅は環境面で川や田畑が近い低地であったり、
近くに小川が流れている湿気のある土地だったりする特徴があります。
そして、敷地内に腐った木や腐った木の切り株などがあると
シロアリをおびき寄せてしまうことになってしまうのです。
木の切り株は腐っていく過程できのこが生えているのを見かけたことがある人が
あるかもしれません。
シロアリは柔らかくなった木を食べるという
習性があるのです。
そのシロアリが敷地内に発生したら、
家にも危害が加えられかねないのです。
というわけで、伐採してその後腐ってしまう切り株を残すのではなく、
抜根をすることにしました。
松の木を伐採ではなく抜根する計画を建てる
松の木の伐採であれば、思い立ったらその日にできてしまうと思います。
のこぎりを使って、根本付近でバッサリと切り倒せば
完了です。
松の木はのこぎりで切ってみるとわかりますが、
とてもやわらかい木なので素人で普段力仕事をしない
ひ弱な男性や女性でも少し頑張れば伐採ならできるはずです。
しかし、抜根となると話は別です。
のこぎりだけでは抜根はできません。
業者だったら、伐採したあとで、ユンボなどをつかって
切り株を引っ張り出すことができますが、
個人が自力でやる場合は別の方法が必要です。
松の木の枝や樹皮をはがして枯れ木にする
自力で行うためには生き生きとした松の木を
わしづかみにして根っこから引き抜くなど不可能です。
松の木を枯らして弱らせることからスタートです。
松の木は松葉を経由して光合成を行って栄養を作り出して
太く、長くなろうとしています。
ですのでまずは、成長を止める意味で松葉がついている枝を
全て切り落とし裸にします。
さらに、樹皮も剥いでしまいます。
樹皮を剥ぐことで水分を蒸発させやすくして
松の木を弱らせる作戦をとります。
もちろん、この段階では松の木はぐらつくことはないので
抜根はまだできません。
松の木の根っこの部分を円形に掘り、根を切り取る
松の木の根本をスコップなどで掘り進めていきます。
スコップと言っても大型のものではなく、
ガーデニング用スコップで少しずつ地味に手掘りをしていきます。
掘り進めていくと、松の木を取り囲むように円形に
根っこが地中に張っているのがわかります。
細い根っこは水分や栄養分が流れているので、
これをのこぎりで1つずつ切り取っていきます。
目的は、松の木を弱らせるためと最終的にぐらつかせて
根本から抜根するためです。
太い根を地中からすぐに掘り出す必要はありません。
画像にあるように、樹木本体から切り離せばOKです。
切り離すことで地中からの養分が松の木本体にいかなくなるので
木がよけいに腐りやすくなり抜根しやすくなるという計算です。
さらに、最終的に、松の木を左右に揺らして倒すことができるように、
松の木の根を上部と下部の2箇所切り込みをいれて、
のこりぎで円柱形に切り取ることが大切です。
そのことで、よけいに松の木のグラつきが大きくなります。
画像を見ても分かる通り、本来地中にしっかりと
食いついていた根が円柱形に切断されることで、
松の木が土から離れてきたのがわかります。
何本も根はあるようで無数にはありません。
5本程度の根を切り取ることで、
松の木の上部をつかんで左右、前後に揺さぶると
グラグラしてきます。
根っこを切り取るときののこぎりは大きいものだと切りにくいので、
幅が狭い小型のハンディータイプのノコギリが便利です。
テコの原理を利用して松の木をゆらして抜根する
木を根本近くで伐採してしまうと、
抜根は難しいですが、テコの原理を使って
松の木を自分の背の高さ程度の大きさまで
残しておいてグラグラと揺さぶって抜根をする作戦です。
根っこは全部取らなくてもOK
根っこは全部切り落とそうとすると大変ですし、
どうしても手が届かない場所もありえます。
グラつきが確認できれば、あとは
テコの原理を使った腕力で倒すことが可能です。
松の木を揺らすときには手袋をはめて力を十分に伝えるのがポイント
松の木は素手でつかんで前後、左右に揺らすこともできますが、
根っこは全部取り去ってない状態ですので、
まだまだ、松の木もひとりでに倒れたりはしません。
そこで、人力が十分に伝わるように素手ではなく、
しっかりと作業用の手袋をすることが大切です。
軍手では不十分なので作業手袋のようなもののほうが
しっかりと松の木に力を伝えることができます。
力を込めたときにも手がいたくならないような
作業用の手袋がおすすめです。
手袋をはめて、松の木を揺さぶりながら抜根した結果
そして、最終的に松の木の上部を作業手袋をした手でつかんで
グラグラ揺らしながら、
「エイヤ!」と根本から抜根した画像です。
根っこを切り取って1年程度放置しておいたので、
すでに腐っていますが、
根っこを切り取られてない部分はまだ腐食してなくて、
本来の木の茶色い色をしています。
松の木をつかんでグラグラと揺らすことでテコの原理を使って人力で
根本からむしり取った結果がみてとれます。
見事に自力で松の木を抜根することができました。
樹皮を剥いだ松の木は白い色をしていて
くびれているのであたかも生き物のようにも見えます。
私の場合は処分してしまいましたが、
一定期間、水につけておいて中に入っている虫を追い出して
その後乾燥させたあとでラッカなどの塗料を塗ることで
オブジェとして売ることもできそうですね。
5万円程度の値段でも売れそうです。(笑)
松の木を抜根するのに使用した道具のまとめ
以上、松の木は自力でも抜根できることがわかったでしょうか?
私の場合は松の木が腐食したり枯れたりして弱ってから
抜根をしたので、1年程度じっくりと時間をかけて
とりくみましたが、短期間でもできそうです。
使った道具は
折りたたみ式ノコギリ(コンパクトサイズ)
園芸用スコップ
作業用手袋
たったこれだけです。
伐採する場合ならのこぎりは幅広のしっかりした大きいものがつかいやすいでしょうけれども、
地中の細い根っこを切断切断するあたりがポイントになるので
幅が狭いコンパクトなノコギリが便利です。
是非参考にしていただいて、
松の木を抜根してみてください。
どうしても、自分ではできないという方は
イエコマに見積もりを依頼してみてください。
抜根した松の木はオブジェにして売却できれば、
業者に支払った費用はある程度
回収できるかもしれませんし。
私の場合は処分してしまったので、
ちょっともったいないことをしてしまいました。
松の木を自力で抜根する方法の再現性についての検証
自宅の敷地内にあった別の松の木も以上のような抜根方法をとって、
じっくりと取り組んでみました。
結果は、以下のような画像になります。
長さは2メートル程度の高い松の木を素手でグラグラ揺り動かして、
根本から抜き倒した画像です。
- 松の木の松葉を切り取り、樹皮を剥いで松の木を枯らす
- 根本まで腐食が進行した頃を見計らって根の周辺を丸形スコップで掘り起こす
- 松の木の上部をつかんでテコの原理を使って房ぶりながら倒す
と言ったやり方には、
再現性があることがわかりました。
チェーンソーがある人ならすぐに切り倒してしまうでしょうけれども、
抜根しなければ、シロアリのすみかになってしまうリスクもあるので、
じっくりと抜根意味はあります。