トリコスポロン=カビが原因の肺炎を予防するリフォーム方法は?
気温が徐々に上昇してくると、
湿気が多い場所ではカビの発生が目立つようになります。
引っ越しをしたら、なんとなく咳き込むようになってきた、
咳が止まらない、
痰がからむなどの症状が悪化して、
「カビが原因の肺炎」=夏型過敏性肺炎
にかかってしまうこともありえるのです。
中古物件を購入して引っ越しをする時には、
水回り中心のリフォームや
ハウスクリーニングをすることで、
カビによる肺炎を予防することができます。
もちろん、リフォームできれいになったあとでも、しっかりとカビ対策を
継続していく必要もあります。
実は、夏型過敏性肺炎の原因菌であるトリコスポロンは
蛇口付近に多く発見されています。
夏型過敏性肺炎はカビ=トリコスポロンが原因!
肺炎と言えば、秋口から冬にかけて多く発症するのが一般的です。
お年寄りなど、抵抗力が小さくなった人たちは
肺炎で亡くなるのが多い季節が寒い秋から冬です。
一方で、夏に肺炎になる場合もあります。
夏には、カビが多く繁殖することから、
カビが喉、気管支、肺、
と体の深くへ入り込むことで
肺炎にかかってしまいます。
肺炎を引き起こすカビの正体は
トリコスポロンという微生物です。
【トリコスポロンって何や】
夏型過敏性肺炎の原因のカビpic.twitter.com/6rYbTVrmaG
— スタディーその2 (@kokushifighter2) 2017年6月9日
トリコスポロンが潜んでいる場所は蛇口!
林修の今でしょ!講座に出演した千葉大学真菌医学准教授の
矢口貴志先生によると、
トリコスポロンは、蛇口部分に多く付着しているいと言います。
蛇口がある場所は、キッチン、洗面所、浴室や
場合によってはトイレです。
特にシャワータイプのものは水が溜まりやすいので、
カビが生えている可能性が高いので注意が
必要です。
林修の今でしょ!講座では、100件のお宅を調査して、
なんと25件もの住宅の蛇口にカビが発見されています。
蛇口以外では、室内に置いてある観葉植物の鉢の中にある土に潜む
カビが観葉植物を通して繁殖し、
肺炎を引き起こした例も紹介されています。
夏型過敏性肺炎が発症しやすい物件の特徴がある
観葉植物が原因で肺炎を引き起こす場合には、
新築でもカビが繁殖してしまいます。
住宅にカビが生えやすいかどうかは、
住んでいる方のメンテナンスにもよるので、
一概にはいえませんけれども、
一般的には、築年数が古い一戸建てや
マンションの1階から3階部分に多い傾向があります。
古い物件に引っ越したことで、風邪のような症状になった場合には、
カビが原因である場合もあるので注意が必要です。
カビが原因の肺炎を予防する中古物件リフォーム法とは?
中古住宅に引っ越しをしたことがきっかけで、
肺炎にならないように、
トリコスポロンが潜伏していそうな蛇口については
徹底的にハウスクリーニングを実施することが
一番安く費用を抑える方法です。
物件によっては、蛇口をクリーニングしただけでは駄目で、
蛇口ごと交換するか、
場合によってはキッチンや洗面台、
浴室ごと交換する必要を感じる場合もありえるでしょう。
蛇口がある部分の水回りを新品に交換することで、
肺炎を引き起こすカビを一旦は
除去することが可能ですが、
その後のメンテナンスは大切です。
また、雨漏りをした形跡のある家ではカビが発生しやすいので
雨漏りは完全に修復する必要があります。
カビが繁殖してしまった木部は完璧に撤去する必要があります。
リフォーム後、蛇口のカビを予防するメンテナンス方法とは?
林修の今でしょ!講座で紹介された、蛇口にカビがいなかった
お宅では、
蛇口を利用した後に、蛇口をタオルで
きれいに拭き取っていました。
しっかりとリフォームをしたあとでも、
水気をしっかりと拭き取ることで、
夏型過敏性肺炎から身を守ることにつながります。
矢口教授はできることなら、食器洗いのあとに、
蛇口の部分も洗った上で拭き取るほうがいいと
コメントしています。
更に、蛇口にカビがいなかったお宅で流しでよく使われていたのが
クエン酸です。
矢口先生はクエン酸の代用品として、酢(酢酸)を使って、
蛇口を拭くことでも
カビを予防する効果があると説明しています。
トリコスポロンは水回りだけではなかった!寝具にも
トリコスポロンは水回りに多く繁殖する傾向にあるのですけれども、
枕や寝具に繁殖する場合もありえるので注意しましょう。
枕や寝具に繁殖してしまった場合には、
クリーニングをしても死滅しませんので、
処分して、新しいものに買い換えるのが
無難です。
寝具は湿気が多い押し入れにしまいっぱなしになりがちです。
押し入れの床はベニヤでできていることが多いですけれども、
中古戸建では押し入れのベニヤが湿気で
弱くなっている場合が多いです。
明らかにカビが生えていたような場合には、
ベニヤなどカビが繁殖した木部はすべて撤去して、
新しく張り替えることが
これから収納する寝具への感染を予防する
対策になります。