チャレナジー清水敦史社長は風力発電のデメリットを変えられるか?
「ガイアの夜明け」では、【崖っぷち“町工場”の逆襲!】と題して
墨田区にある風力発電機ベンチャーの「チャレナジー」と
清水敦史社長が紹介されます。
既に風力発電ビジネスは既存のビジネスとして確立されているのですが
清水敦史社長が目指す、風力発電のデメリットを変えていくビジネスについて
清水敦史社長が原子力発電のリスクを軽減する風力発電の必要性とは?
年初から世界同時株安の様相で日本株も大きく下落しています。
背景にあるのは、オイルマネーが株式市場から資金を引き揚げている動きが、
原油安の影響で出ているという見方です。
株式市場ではエネルギーについてテーマになることがありますが、
東日本大震災が起こるまでは原発関連というだけで、
関連企業が注目をあびてきました。
東芝も原発を推進するためにウエスチングハウスを買収する等、
エネルギーインフラ事業を推し進めてきた経緯があります。
現実には東日本大震災後は原子力発電のリスクが意識されて
積極的に原発を導入するよりも、
太陽光発電などを政府は推し進めてきました。
清水敦史社長はキーエンスに在籍していましたが、
大手企業を退職してまで起業しようとしたのは
原発のリスクが大きいことと
原発に代わる代替エネルギーとして、
風力発電ビジネスにおける風力発電機の開発に
エンジニアとしてやるべきことがあると使命を感じたからです。
原子力発電に代わるものとして
- 太陽光発電
- 風力発電
- 地熱発電
などの選択肢があります。
清水さんが風力発電をテーマとして選んだのは、
従来の風力発電のデメリットを補う目的がありました。
従来の風力発電のデメリットとは?
主に出力電力の不安定・不確実性と、周辺の環境への悪影響の問題があり、特に設置場所の選定が重要となっている。
- 風力原動機を設置する場所の風況が発電の採算性に大きく影響する。
- 風速の変動に伴って、出力の電圧や力率が需要と関係なく変動する。
- 台風、サイクロンなどによる強風で、定格を大幅に超える速度で運転すると、風力発電機の破損を招く場合がある。
- 周囲に騒音被害を与える恐れがある。
- 現時点ではコスト面で法的助成措置を必要とする場合が多い。また、系統の拡張などにある程度の追加費用を要するとされる。
- ブレードに鳥が巻き込まれて死傷する場合がある。
- 落雷などで故障したり、事故の原因になる場合がある。
- 風車は年々、タワーは高く、ブレードは長くなる傾向にあり、それに伴い点検や補修に係るコストを増大させる
- 風量によっては余剰電力を増大させる。
- 地震によって発電停止することがある。
出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%A2%A8%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB
以上のようなデメリットのうち、3番目の台風やサイクロンなどの
発生ではプロペラ式の風力発電機は破損する確率が高いです。
一方で、日本は台風が多い国で、台風のエネルギーを電気にすべて変えられたら、
日本の電気使用量の5年分が賄えるほどの台風の風力エネルギーは大きいです。
台風という脅威を電気に変えられたらという
アイディアが発端で、破損するリスクを抑えたプロペラらではない
「垂直軸型マグナス風力発電機」を
開発して、特許を取得しいます。
「垂直軸型マグナス風力発電機」のメリットはその他に
風力発電機のコスト高を軽減するメリットもあります。
これまでの風力発電のデメリットを軽減できれば、
世界中で需要が大きいビジネスです。
大手キーエンスを退職した清水敦史氏のユニークな経歴
キーエンスといえば、東証1部上場企業で、
誰もが知っている大手企業ですが、
株価が高すぎて、一般投資家には簡単には手が出ない水準です。
それだけ企業の収益力も高く平均年収は
1688万円(2015年実績)にもなります。
これだけの好待遇の会社はそうはないでしょう。
清水敦史氏は東大大学院を卒業してしかるべき企業へ
入社したはずなのですが、
明日の保証がない風力発電機ベンチャーを立ち上げる為に
世界屈指の高収益企業を退職するとはユニークすぎます。
既に、創業したチャレナジーにはスポンサーもあるようですが、
東大出身者が起業したユーグレナのように
東証1部上場企業になる日が来るのを
期待したいです。