大村智氏は微生物を発見しノーベル賞受賞できた理由はスキーで鍛えた体力?
2015年のノーベル医学生理学賞に
輝いた大村智さんは山梨県韮崎市神山町の
農家に生まれました。
大村智さんの出身大学は地元の山梨大学です。
これまで自然科学系の日本人ノーベル賞受賞者の
出身大学別の人数は
- 京都大学 6
- 東京大学 4
- 名古屋大学 3
- 東京工業大学 1
- 東北大学 1
- 北海道大学 1
- 神戸大学1
- 徳島大学 1
- 長崎大学(旧制長崎医科大学附属専門部)1
- 山梨大学 1
- 埼玉大学 1
となり、圧倒的に「京都大学と東京大学」など
日本の頭脳が結集するような
知的能力が高い大学からの受賞が
多い傾向があります。
山梨大学はレベルが低いということでは
ないのですが、
大村さんは弟さんが高校時代まで
勉強をしたのを見たことがないというように、
農業の手伝いやスキーに明け暮れていました。
大変ユニークな経歴を持つ大村さんがなぜノーベル賞を受賞できた
一因には微生物の研究がいかに体力も大切かが見えてきます。
スキー国体選手だった大村智さんがノーベル賞受賞
ノーベル賞受賞者が多い東大や京大へ進学するには
今の時代であれば小学校時代から塾に通い、
中学受験を経験して中高一貫校の灘中学高校や開成・麻布・武蔵・桜蔭
などの名門校に進学するのが 普通の時代です。
地方から東大へ入学するには相当な勉強が必要ですし、
東大進学後の学習量もかなり多くなるでしょう。
大村さんの場合は高校時代まで
勉強らしいこともせず、
山梨大学時代もスキーに熱中し
国体の選手にもなっていました。
最もノーベル賞に近い知的能力が高いと思われる
東大や京大の平均的な学生が歩んできた道とは違うように感じます。
大村智さんが発見した微生物の研究には体育会系の体力が必要?
恐らく大村智氏と同一世代や大村さん以降の研究者で
大村さんよりも優秀な頭脳を持った人は
山ほどいるでしょう。
大村さんが受賞した理由は微生物の研究成果で開発した薬が多くの家畜や動物の
寿命を延ばしたり、
多くの人間の生命の危機を
救ってきたことで貢献度の高さがずば抜けていたからです。
大村さんが微生物の研究を生かして成果を出せた理由は
子供のころからあまり勉強をせず、
山梨大学時代はスキーの国体選手
にもなった経歴にもあるのではないでしょうか?
大村さんの研究には年間2000~4000株の
細菌・微生物を採取する努力と採取した微生物を単一のものとして
分離をして分類し、
蓄積した微生物を日々生かし続けなければ
研究が成り立ちません。
微生物を分離する作業をしたり分離して保管した微生物を利用して
研究を継続するには体力が勝負になります。
まさに寝る間も惜しんでの研究になっていきます。
微生物と言う生き物を扱うために
頭で考えるだけの研究だけではなく、
肉体的な体力や持久力が微生物研究を長年継続するには
必要です。
「人のまねをしない」というのが
大村さんの研究方針ですが、
撲滅したい寄生虫をターゲットに決めた後は
有効な微生物を発見する努力を
継続することになります。
いかに優秀な頭脳を持っていても
体力が続かなければできない研究分野であった
と言えます。
微生物発見の功績で大村智氏は韮崎市に美術館を寄贈!家族や生まれ育った故郷へ恩返しと貢献!
大村さんの類まれなる努力をする力と体力、気力は
故郷の山梨県韮崎市で培われました。
その恩返しとして、大村さんは
建築費や美術品の総額5億円とも言われる
美術館を自費で実家近くに建築し、
韮崎市に寄付しました。
大村さんが生まれたご実家の祖父母、ご両親、姉、弟などの兄弟
などの影響を受けながら、
才能を発揮してきたのだと思います。
大村さんの家族は長年農業を
営みながら、
ご近所の人たちのと交流の中で
生活をしてきたことで、
家族への感謝だけではなく故郷への恩返し
と言う意味を込めて、美術館を
寄贈したのでしょう。
素晴らしい家族に恵まれたことも、
ノーベル賞受賞へつながって
いった理由かもしれません。
家族思いといえば、韮崎からすぐ近くの
長野県出身の宇宙飛行士・油井亀美也さんが
現在、宇宙で活躍中です。
油井さんのご実家は韮崎市に近いのと、
ご実家が農家であることも
共通しています。