秋ノ宮から総理?菅義偉氏が言う「秋田出身」に込められた田舎レベルは?
菅義偉氏が第99代の内閣総理大臣に任命されることになりました。
二世、三世議員が多い中で、地縁もない横浜市議戦で勝利をして、
その後は国会議員に転身し衆議院議員としてメジャーデビューしたことも
すでに驚きではあります。
国会議員としてメジャーデビュー後は、総務大臣、官房長官をつとめたというレベルで終わらず、
自民党の権力闘争を勝ち抜き内閣総理大臣にまで
抜擢されることになってしまった。
菅義偉氏は総理の座を争った岸田文雄氏のような
親が知名度の高い派閥に属してきた議員でもなく、
地縁もないというだけではなく、
生まれ故郷が秋田県の中でも秋ノ宮という
とんでもないど田舎出身であることも驚くべきポイントです。
菅義偉氏の口癖に「秋田生まれ」「秋田出身」がありますが、
他の議員は出身県を口に出す人は非常に少ないです。
菅義偉氏がよく使う「秋田生まれ」「秋田出身」には、
「故郷は秋ノ宮」という山奥から出てきたという
ニュアンスが含まれているのです。
ただ、テレビや新聞雑誌の取材で「秋ノ宮」といっても伝わらないので
「秋田のイチゴ農家」とか、「秋田生まれで農家の長男として誕生」
という言い方をしているわけです。
菅義偉氏が生まれ、高校時代まで過ごした秋田県雄勝郡秋ノ宮村(現在の湯沢市秋ノ宮)は
どのようなところなのか、
その田舎レベルを実際に行ってみ体験を踏まえて紹介していきましょう。
菅義偉氏の故郷=秋田県湯沢市秋ノ宮の場所を地図で確認
まずは、菅義偉氏の生まれ故郷である湯沢市秋ノ宮を
地図で確認しましょう。
秋ノ宮という地名が秋田と宮城の県境に位置する場所であるということで、
命名された地名であることからも分かる通り
平坦地は少なく、山の中の谷の部分に集落があるような立地になります。
菅義偉氏が暮らした時代は秋ノ宮村でしたが、
その後院内、横堀、小野エリアと合併をして雄勝町となっています。
さらに、雄勝町は湯沢市と合併をして、湯沢市となっているのですが、
湯沢駅周辺の開けた場所から菅義偉氏の実家までは20キロメートルほども
離れています。
菅義偉氏は秋田生まれだとは言っても
県庁所在地のある秋田市のようなある程度人が多い場所でもなく
ましてや湯沢市といっても、湯沢市の中心部どころか
湯沢市のはしっこにあって宮城県ともつながっているような場所が
秋ノ宮というわけです。
随分、山奥から出てきたというニュアンスが伝わりますでしょうか?
菅義偉氏の生まれた秋ノ宮は豪雪地帯で寒い?
秋田県民の中でも湯沢市と聞くと、
「雪が多くて寒い場所」という印象があるようです。
湯沢市民はおそらく、秋田ならどこでも寒くて雪が多いと思っているかもしれませんが、
大館市の人から見ても、「湯沢市のほうが寒くて雪が多い」
と思っているい人が多いようです。
天気予報では秋ノ宮エリアの気温や積雪までは放送されませんが、
湯沢市の中心部に住む人達から見ても、
「秋ノ宮」はもっと寒くてより雪深いという
印象をもっています。
実際に、総理の影~菅義偉の正体~という本の中での取材部分でも
湯沢市内の人に秋ノ宮の印象を聞いている部分がありますけれども、
とんでもない山奥だというような回答がなされているのです。
まとめると、湯沢市は秋田県民全てが豪雪地帯と思っている場所で、
秋ノ宮は湯沢市の中でも、屈指の山奥で大雪が降る山に囲まれた
寒い場所ということになります。
菅義偉氏が農家の長男にも関わらず、都会へ
逃げ出したくなったのも理解できるような場所なのです。
安倍元首相が新宿区、岸田文雄氏が渋谷区で生まれたのとは
大違いです。
菅義偉氏が生まれた秋ノ宮の生活の利便性はどう?
都会に対して地方とか田舎とはいっても、
生活する上で学校や医療、買い物をするスーパーなどは欠かせないものです。
ところで、菅義偉氏が生まれ育った秋ノ宮という地域はどの程度の
利便性があるのでしょうか?
病院やクリニック
菅義偉氏が過ごした時代から今に至るまで、
菅義偉氏が生まれ育った秋ノ宮小学校学区内では
病院というものはありません。
菅義偉氏が暮らしていた当時であれば小さい診療所が1つあったようですが、
今はもうなくなっています。
秋ノ宮でも菅義偉氏が暮らした実家付近から更に
奥地に入ると秋の宮温泉郷があって、
そこには、温泉病院はあります。
しかし、一般の人が通院するような病院ではありません。
秋ノ宮エリアで医療を受けようとすると、
秋ノ宮から出て、菅義偉氏の実家から7キロメートルほど離れた
横堀駅付近まで移動すると
「すが医院」という介護施設を併設したクリニックが
1つだけあります。
もちろん、すが医院とはいっても、姓は同じでも、
菅義偉氏とは関係はありません。
要するに、秋ノ宮エリアには医療機関は皆無といっても
よいでしょう。
スーパーやドラッグストアなどの買い物の利便性は?
菅義偉氏の実家は秋ノ宮堰ノ口地域なのですが、
昔々は、菅義偉氏の実家の前を通る道路沿いには
小さな商店はあったようです。
お茶屋、肉屋、魚屋、駄菓子屋、雑貨屋、
小さな食品店などが
同じ通り沿いにありました。
その意味では、菅義偉氏は秋ノ宮の中でも、
何もない場所で生まれ育ったわけではないことがわかります。
しかし、菅義偉氏が故郷をあとにしたように、
若い人は秋ノ宮から流出し、
少子化、人口減少が続く中、
菅義偉氏の実家の前を通る道路沿いにあった
商店は全て廃業しています。
秋ノ宮エリア全体で見ても、スーパーと呼べるような
買い物ができる場所はありません。
もちろん、コンビニもないですし、
ドラッグストアも0
ガソリンスタンドもありません。
買い物をするときの利便性は非常に低い地域と
言わざるを得ません。
菅義偉氏が暮らしていた時代と今とは小さな商店がなくなっただけで、
あまり代わり映えはしていないのが現実でしょう。
菅義偉氏が学生時代によく買っていた本なども、書店が秋ノ宮にはありませんので、
横堀駅近くにある書店まで、6キロ程度も自転車にのって
買いに行くとういう不便さだったわけです。
秋ノ宮小学校近くにあった自宅から往復10キロ以上も自転車に乗って
手に入れたお気に入りの本はどんなに価値が高かったが
想像できます。
今はAmazonがあるので、ど田舎でも困らないように考えるかもしれませんが。
秋ノ宮へアクセスするのに交通の利便性は?
菅義偉氏の生まれ故郷である秋ノ宮エリアへ行ってみようとするときに、
どのようにすればいいのでしょうか?
そもそも、秋ノ宮エリアには鉄道が走っていません。
菅義偉氏の実家から最寄り駅の横堀駅や院内駅までは7キロメートル程度はあります。
菅義偉氏が生まれ育った時代であれば、
バス(羽後交通)が走っていて、
実家近くにもバス停がありました。
現在でも湯沢市内では羽後交通を利用することは可能ですが、
秋ノ宮エリアについてはバスが廃止になっています。
ということは、タクシーや自家用車でアクセスするしかないとうわけです。
小中学校や高校などの利便性は?
秋ノ宮エリアには、菅義偉氏の時代であれば、
秋ノ宮小学校、秋ノ宮中学校がありました。
どちらも、菅義偉氏の実家からそれほど離れていないので、
子供の通学には良い場所でした。
ただし、現在は、秋ノ宮小学校、秋ノ宮中学校はともに廃校
となっています。
菅義偉氏の実家から5キロ程度離れた場所に統合された
雄勝中学校、雄勝小学校まで通学する必要があります。
まあ、歩いて通学するのは困難なレベルです。
菅義偉氏は川で泳いだ
菅義偉氏は秋ノ宮小学校時代、また、中学校時代も、
学校にはプールというものが存在していません。
菅義偉氏の時代は、実家近くを流れる
役内川で泳いでいたのです。
都会生まれの人達が聞いたら笑ってしまいます。
秋ノ宮に上場企業レベルの就職先はある?
結論から言えば、秋ノ宮という地域になにもないわけですから、
就職先があるはずもないということにもつながっていきます。
ただし、なにもない田舎で山奥だからこそ、山奥の資源を活用するビジネスが
生まれるかもしれません。
菅義偉氏が通学した秋ノ宮小学校跡地には
現在、湯沢地熱発株式会社という会社が建築されましたが、
株主は三菱ガス化学などの上場企業です。
秋の宮温泉郷の稲住温泉は倒産後、共立メンテナンスと言う
上場企業に買取されて再生されています。
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秋ノ宮は都市計画区域外
菅義偉氏が生まれ故郷がどれだけど田舎なのかは
都市計画の上からも理解できます。
秋ノ宮は全域、都市計画区域外となっているので、
市街化区域でも、調整区域でもありません。
建ぺい率も容積率も決まりはないということです。
都市計画税がかからない反面で、公共下水の整備などはされないばかりではなく、
上水道の整備すらされていないような地域となっています。
下水は、菅義偉氏の時代であればぼっとん便所は当たり前で、
最近になって浄化槽で排水するようになりつつある程度で
公共下水は整備なしです。
上水道についても市の水道が利用できるわけではなく、
井戸水や沢水を利用するような山奥というのが
秋ノ宮という地域です。
市の行政からも見放された山奥とも言えるかもしれませんね。
まとめ:菅義偉氏が秋田出身という口癖に込められた思いは秋ノ宮という山奥生まれを意味する
菅義偉氏が横浜市に現在の自宅を持ち、総理にまで登りつめたのとは対象的に、
高校時代までを過ごした秋田県と宮城県の県境にある
秋ノ宮という場所は、なにもない不便この上ない場所であることが
理解できたでしょうか?
ツーリングやサイクリング、ドライブをするには楽しい場所です。
一度、訪れてみてはいかがでしょうか?